橋向 鳴海【1】 

2671f3b84578e900b71457fbe4045c68 TAKAmeさんからのエピソード

TRPGの記録・※シナリオネタバレ有・話の流れを自然にするため&あまり覚えていないため、ねつ造含まれます


【傍らの闇】
 鳴海は、ひょんなことから久遠真二が運営する探偵事務所の一員となっていた。
海上自衛隊の見学会に来ていたイギリス人のアリー・オーレリアと知り合ってから数日後のことだった。
彼女は好奇心の塊で、気が付けば自分自身も首を突っ込んでしまっていた…らしい。

 その久遠探偵事務所に、一人の依頼者が訪れた。名は笹部昭一、客は久遠が応対する。
「安く買った家がどこかおかしいんだ。警察に届け出しても、まともに取り合ってくれない」
「代わりに調べてくれないだろうか?」
といった依頼だった。当然久遠はその依頼を引き受けた。依頼主から家の鍵と見取り図を受け取る。
彼から聞き出した家に関する情報は以下の通りである。
・家の入口は施錠しており、開ける為の鍵はその一つしかない
・近所の人が、よくその家の中に人影を見ており、幽霊との噂がある。
・もし不審者が出入りしているなら、どこから出入りしているのか知りたい
・家は立地条件の割に、非常に安く購入できた
・笹部はまだ住んでおらず、家の中は元々あった家具がそのまま放置されている
以上、今知り得ることが出来る情報だ。
笹部は別行動で調べるとのことなので、探偵事務所所属である久遠、鳴海、アリーの三人で共に行動をすることになった。
ここで三人は、家に向かう前に家のことについて詳しい不動産屋を訪ね、情報収集することにした。

 不動産業者に話を聞くと、言いにくそうに家が安価な理由を話し始めた。
「15年程前、この家で殺傷事件があったんです」
「その事件の後、入居した人も居たのですが…幽霊を見たと言ってすぐに家を手放したんですよ」
少し困った様子だった。
この家の扱いには不動産業者も手を焼いているらしい。
家を調査している旨を伝えると、不動産業者は「出来得る限りの協力は惜しまない」と言い、ふと思い出したようにある新聞の切り抜きを持ってきて見せてくれた。
『15年前の事件…奏目静二、奏目優香夫妻が強盗に殺され、当時小学6年生だった息子、靜が大怪我を負った事件。犯人は捕まっていません』
これ以上の情報は得られず、三人は件の家へ向かった。

 久遠が家の鍵を使い、三人は玄関へ入る。家の中は手入れこそされていないが、埃っぽさは感じられない。
<目星>で階段の手すりや壁に引っ掻き傷のようなものを見つける。犯人と争った形跡だろうか?
アリーが真っ先にトイレを調べに行ったが、至って普通のトイレだった。
リビングの戸を開ける際、ドアノブにざらざらとした違和感を感じた。手すりや壁にあったような引っ掻き跡だ。
リビングへ入ると、ソファが置いてあった。
ソファには埃が積もっていないことがわかる。
キッチンの方へ向かうと、鳴海は最初に冷蔵庫を調べた。冷蔵庫の中からメモが見つかる。
『いつものアレは、いつもの部屋のいつもの所にあります。早めに取りに来てください』
筆跡は大人が書いたものであることがわかる。冷蔵庫に入っていたからかもしれないが、紙自体も比較的新品のもののように感じた。
次に、キッチンの床下収納の扉を恐る恐る開けると、深い穴が縦に向かってあいていた。そして、下に下りられるように梯子が立てかけられている。
持っていたスマホの明りで穴の中を照らしてみても、底を窺い知ることは出来なかった。
入るか否か、三人は話し合う。
「まだ調べていない二階の方を先に調べよう」
床下収納は後にして、三人は二階の探索をすることにした。二階には部屋へ続く扉が三つあった。三人は一緒に一部屋ずつ調べていく。
一つ目の部屋には、布団のないベッドが置いてあった。
よく見ると、ベッド周辺の壁に何かが飛び散った跡がある。新聞を見ていた三人は、ここであの夫妻は殺されたのだろうと想像してしまう。(SANチェック)
それ以上は特に何も無かった。
二つ目の部屋へ三人は向かう。部屋には勉強机とベッド、空の本棚しかない様子。
鳴海は机の上に置いてあったメモを見つけた。
『ここには入らないようにって言ってますよね。プライバシーの侵害ですよ』
と書かれていた。久遠とアリーにもこれを見せる。
「筆跡はキッチンの冷蔵庫の中にあったメモのものと同じように見える」と久遠は言う。
更に、この部屋には埃が積もっていないことに気付く。何者かの出入りがあるということだろうと思う。
三つ目の部屋へ三人は向かう。その部屋には、屋根裏へ行くための扉があった。
そこに入ってみると、酷い鉄錆臭さと生臭さで三人は思わず口と鼻を手で覆った。(SANチェック)
ここに死体があるのではないかと思い探してみるものの、そういった類のものは見当たらずにこの部屋を後にする。
家の中を一通り探索し終えて、残るはキッチンの床下のみとなった。
久遠を中心に、三人はこれまで調べた情報を共有する。
この家にはやはり何者かが家を出入りしているに違いない、と結論付けた。
そして、残る床下収納の扉を開いて恐る恐る覗き込み、中に入る決心をする。
梯子を下りる順番は、鳴海、アリー、久遠の順にした。下に誰かがいた場合、すぐに対処できる鳴海が先導を切る。
三人は無事に梯子を下りきり、地に足をつけると、突然入り口の戸がバタンと閉められた。
戸惑う三人、鳴海が梯子を上って閉められた戸を開けようと力を入れるが、びくともしない。諦めて、三人は地下道の奥へ進むことにした。

 明りは無く、地下は真っ暗なので、各々スマホで暗闇を照らす。電波を確認したが圏外だった。
アリーはスマホを持っていなかったので、手持ちの懐中電灯を取り出した。
地下の道は狭く、奥へと続いている。横幅は三人並んで歩ける程度で、進みながら周りを調べていると、辛うじて人ひとりが進める大きさの横穴を見つける。

 鳴海を先頭に横穴を抜けると、資料庫のようなひらけた部屋に辿り着く。様々な本が詰まった本棚と簡素な机がある。
三人は<図書館>で何か気になる本は無いか手分けして探す。そこで久遠はある本が目についた。
それはやけに使い込まれたようなボロボロの本で、表紙には『屍食経典儀』と書かれていた。久遠はその本を一時間かけて読みこむ。
『人を食う者と、それらが信仰している地底に住むニョグタという存在』について書かれていた。
ニョグタを信仰するために必要な知識、更に『ニョグタの招来/退散の呪文』と使い方について覚えることができた。
しかし、それを読んだ久遠は悍ましい屍食の文化と冒涜的な信仰方法にショックを受ける。(SANチェック)
その横で鳴海とアリーは机を調べていると、複数のメモ用紙を見つける。
筆跡は家で見つけたメモと同じだ。一枚一枚読んでいく。
『いつも通り、死体が出来たのであげますね。屋根裏部屋に置いてあります』
『今日は子供二人です。興味本位なんですが、やっぱり肉って子供の方がおいしかったりするんですか?』
『お久しぶりです。死体の処分お願いします』
『また死体を作ったので、どうぞ使ってください』
…そういった内容のメモがたくさんあった。
お互い見つけたものの情報を共有するが、久遠は本の内容を伝えるか否か渋っていた。
鳴海とアリーがどうしたのかと尋ねると久遠は、恐らくかなりショックを受ける内容だが、有益なことも書いてあったことを伝えて、二人にこの本を読むかどうか聞いた。
鳴海とアリーの二人は首を横に振る。
他に気になるものは無かったため、三人は資料庫を後にし、来た道を戻る。

 横穴を抜け、道を少し進むと、真新しい大きなキャリーケースを見つける。三人に不安が過る…。
先程あのメモに目を通したばかりだからか、直感的にこのキャリーケースの中身は死体なのではないかと考える。
しかし調べないわけにもいかない。願わくば、中身は死体でありませんように…と鳴海はそのキャリーケースを開けた。
結論から言うと、死体だった。
キャリーケースの中には、バラバラに解体され、パズルのように詰められた女の死体。
自身の腕や足に囲まれ、苦痛と恐怖に歪んだ女の顔がこちらを見ている。(SANチェック)
直視しないように鳴海はキャリーケースを閉じ、手を合わせた。

 更に道を進んでいくと、また横穴を見つける。先程と同じように、鳴海を先頭にして進んでいくと、<聞き耳>で、何者かの足音が聞こえてくる。危険を感じた三人はひとまず戻り、他を探索してみることにする。
しかし、道の奥は行き止まりで、他に出口を探す手がかりは見つからない。三人は意を決して、入るのをやめた横穴に再度入っていった。
まだ横穴の向こう側から足音がするため、三人は恐る恐る横穴を抜けた。
暗闇を照らすと、足音の正体、その全容が明らかとなる。
犬に似た顔をしており、二足歩行、前屈みの姿勢で鋭いかぎ爪を持ち、蹄状に割れた足をしている。犬でも人間でもない生き物を見た三人は身を凍らせる。(SANチェック)
この部屋をくまなく調べるには、この生物を何とかしなくてはならない。三人は気を引き締めてその生物と対峙する。
奇妙な生き物の猛攻し耐え、鳴海の蹴りにより、その生き物は遂に地に伏せ、動かなくなった。
やっと部屋を調べることができる、と三人はこの部屋を調べたが、特に目ぼしいものは見つからなかった。
三人は肩を落とし、三人は来た道を戻る。

 その後、三人は地下を調べ尽くしたが、一向に出口らしき道も手がかりも見つからない。入口が開くようになっているかもしれないと戻ってみたが、戸を開けようとしても、やはりびくともしなかった。
開かない戸を見上げて何か方法は無い者かと首を捻っていると、横穴から一匹、あの犬に似た生物が這い出てきた。
鳴海は直ぐに戦って倒そうと身構えるが、一匹だけではない。二匹、三匹…まだたくさん、ぞろぞろと犬のような生物が横穴から出てきたのだ。
この数を相手にするのは無理だ、と鳴海は悟る。
その生き物は一か所に集まり、三人の様子を窺いながらボソボソと何かをしゃべっている。<聞き耳>
「シズカか?」
「違う」
「あいつは俺たちと接触しようとしない」
「じゃあ何だ?」
「殺して食うか?」
「いや生贄だ」
「ニョグタさまに」
『ニョグタ』。その言葉はあの本に記述があったと久遠は気付いただろう。
犬のような生き物たちは攻撃しようとせず、三人を奥へ追い詰めるようにじりじりと追いかけて来た。
入り口へ無理に戻ろうとすれば、あの鋭い爪が襲い掛かってくるだろう。
三人はその生き物たちの思惑通り、道の奥へ奥へと追い詰められた。一定の場所まで来ると、その生き物たちはそれ以上奥へは来ず、道を塞ぐ形でその場に留まっていた。
<聞き耳>
その道の先の奥から、しつこく纏わりつくような悪臭が立ち込めてくる…少しして、暗闇の先から黒っぽく細長い触手が這い寄ってきた。
地下道の空間を占拠する黒っぽい玉虫色が、液体とも固体とも付かぬ波打ち方をしながら、その体から伸びる指のような触手が、三人を捉えようと這い寄って来ている。(SANチェック)
それを見た久遠は震えた声で「真実は一つとは限らない」と同じことをブツブツ呟きはじめ、鳴海はわあと大声を出し、大きく取り乱した。
アリーは驚きはしたものの気をしっかり持ち、久遠の気を落ち着かせる。<精神分析・成功>
その間触手は鳴海に狙いをつけて、その触手をたたきつけてきた(HP減)大きな傷を負う。
アリーの精神分析により、正気を取り戻した久遠は、アリーに『ニョグタ退散の呪文』を試す提案をする。
それ以外に手段は無いと判断し、アリーはその提案に乗った。
早速、久遠は本で読んだ『ニョグタ退散の呪文』を唱える。(久遠、アリー、鳴海(勝手に取られてた)のMP減)
…すると、黒い触手はみるみるうちに小さくなっていき、その姿を消したのだった。
恐怖の対象が見えなくなった鳴海は、付けられた傷の痛みに耐えながら、ようやく正気を取り戻した。
久遠が鳴海の傷の手当をする。<応急手当・鳴海に>
行き止まりと思われた道の奥の先には、薄明かりが差し込んでいる。
それを見つけた三人は足早にその先へと進んでいくことだろう。
その道の先は、地下鉄の点検用通路と繋がっていた。非常用出口へ進んでいくと、三人は見知った場所に出る。外だ。
ああ、よかった。と久遠、アリー、鳴海は安堵の息を吐いたのだった。

 その後、久遠は事務所に依頼主の笹部を呼び、調べた結果を掻い摘んで説明した。(犬のような生き物、ニョグタにまつわる事はややこしくなる為、除外)
笹部は事の重大さを理解し、「その事を警察に伝えれば動いてくれるに違いない」と笹部は礼を言って代金を支払い、事務所を出て行った。
一方、鳴海は怪我の具合が心配だった為、病院に行っていた。多少傷は深かったものの、ただの裂傷ということで、適切な処置を施された後に帰された。
それ以降、ナメクジが嫌いになったらしい。
アリーは相変わらずで、あの後も様々な土地へ旅に出ている。次に帰ってくるのはいつになるやら。

 三人は各々の生活に戻る。
ある日、鳴海は仕事が終わり、家の玄関の前で鍵を探していると、配達人がこちらに近付いて来る。
「ああ、丁度良かった、手紙が届いております」
そう言って配達人は一枚の便箋を渡してきた。反射的にそれを受け取り「ご苦労様です」と言うと、配達人はにっこり笑って、軽く頭を下げた後、帰っていった。
真っ白な封筒に「橋向 鳴海」の名前のみが書かれている。
何故か差出人の名前もなければ、切手も貼っていない。不思議に思いながら封を開けると、一枚の紙が入っていた。

『勝手に人の部屋に入るなんて、プライバシーの侵害ですよ』

<生存>

サポートキャラなはずの、久遠のSAN値がゴリゴリ削られてて笑った気がする。
あまりRPの内容覚えて無いです、ごめんね。


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