Missing thumbりざさんずさんの創作っ子
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ニキ

「厄を引き寄せる黒瑪瑙の双眸」

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プロフィール

フルネーム
Onyx=Disasteria=Purifer
フリガナ
オニキス=ディザスタリア=ピューリファー
登場作品
【アダマンタイトの見た夢】
年齢
外見年齢30代
誕生日
4月9日
性別
不明
血液型
B型(タイプ)
身長
178cm
体重
もはや質量があるのかも不明
出身地
不明
一人称
あたし
二人称
おまいさん
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【概要】
 「黒い森」に棲む<吸血鬼(ヴァンパイア)>アメシストスの許へ度々姿を現す謎めいた人物。

 その正体は人間ではなく、<厄神(やくじん)>と呼ばれる高位の精霊であり、厄を振り撒いて困らせる「疫病神」とは違い、「厄を吸収することで厄払いをする」存在。

 「厄」とは、簡単に言えば不幸や災いを引き寄せる気のこと。一説には「厄」は生命の負の感情や自然から発生する毒素のようなもので、「厄」が蔓延している場所に立ち入ったり、「厄」をその身に取り込んだ生命に接触すると精神や肉体に異常をきたしたり、不幸を呼び寄せたり、思わぬ死へ誘導されたりすると言われている。

 ニキはその特異体質を以て、神羅万象に宿る「厄」を吸収しては自身の糧としている。そのため本来であればありがたい存在であり、一部の者たちからは「<厄神(やくじん)>様」と讃えられている一方、「厄を引き寄せる」という性質から不吉な印象を持たれることも少なくない。ゆえに多くの者たちからは誤解され、「流浪の疫病神」と忌避されているのが現状である。

 決まった拠点を持たない根無し草の生活をしており、神出鬼没。普段どこにいるのか、何を考え何をして過ごしているのか、友人のシスやネフですらよく知らないほど素性不明の存在。全身をすっぽり覆うローブマントを纏い、体には謎の呪文が記されたお札や紙の帯を包帯のように巻き付けており、魔力の込められた両目は革製の眼帯で完全に隠している……というどこからどう見ても怪しく胡散臭い見た目が特徴。

 元々戦闘は面倒だという理由であまり好まないが、<魔法>の才能や腕前はシスやネフにも劣らない。自身に蓄積した「厄」を魔力に換えて操る<魔法>は相手を不調に追い込んだり、混乱・錯乱させたり、呪縛して動けなくしたり、など攻撃よりは相手をかき乱す補助<魔法>が得意。一方で白兵戦はからっきしで、近接戦闘に追い込まれると弱い。また、ある呪文を詠唱することで体に巻き付いたお札などがニキを苦しめるらしい(今のところ呪文はシスしか知らない)。

 神の遺産である魔法が結晶化した宝石<ミステリアジェム>を宿す特異体質であり、「黒瑪瑙」を宿している。
 能力は「厄を引き寄せる黒瑪瑙(オニキス)の双眸」
 念を込めて視線を向けたもの(生命・非生命問わず)に宿る「厄」を無害レベルまで吸収・蓄積する浄化系の能力。吸収した「厄」は自身の生命力や<魔法>の力に変換されるが、その体内に蓄積した「厄」は膨大であるため、ニキに近づいたものが不幸に見舞われることもある。大抵は何も無いところで転ぶ・なくし物をする・悪天候に見舞われる程度の軽い不幸だが、ニキが敵意を持って見つめた相手には大量の「厄」が注ぎ込まれ、世にも恐ろしい目に遭う、らしい。

【性格】
 男性でもなく女性でもない、いわゆる「無性別」であるためか口調は男とも女とも取れず中性的。軽妙かつ軽薄で、へらへらとした印象の饒舌な喋りと達者な話術は、軽率さに反して聞く者を惹きつけてやまないと一部の信者たちの間では評判。
 いい加減なことをぬけぬけと言うこともあるが、決して嘘つきなわけではなく、単に相手を自分の口車に乗せて揶揄(からか)い、反応を見たいだけ。ちゃらんぽらんな振る舞いとは裏腹に人生や物事に達観しており、哲学的で核心を突いたことをさらっと語ったりもする。

 普段は陽気で明るく、非常にノリがいい。基本的にはマイペースな自由人のため他人を振り回すことが多いが、他人の調子に合わせるのもお手の物。良かれ悪しかれ細かいことはあまり気にしないタイプで、大抵のことでは動じずに受け入れてしまう、ある意味で鋼のメンタルの持ち主。他人にちょっかいを出したり軽口を叩いたりする面もあるが、根は真面目で基本的には誰にでも(人間も<マモノ>も分け隔てなく)親切。怒ることも滅多に無いが、「正体を探ったり、隠された目を見ようとする」というタブーに触れると、相手が誰であろうと呪い殺す勢いで怒る。

 基本的に人間と<マモノ>のどちらにも差別意識は無く、ただそこにある「厄」を自分の好きなように吸着して持ち去る。「疫病神」と忌避され、疎まれ、拒絶されても、ニキは他者を呪ったり殺したりなどはしないニュートラルな存在だが、人間に対してはどこか淡泊な態度を取る。

【対人関係、嗜好など】
 王都のエージェントギルドの人間アルジェントに何故かとても興味深々で、「アルの坊ちゃん」と呼んで関りを持とうとする。まるでアルが何者なのか興味本位で探ろうとしているような振る舞いだが、決してアルを陥れるつもりは無い。良くも悪くも純真で素直なアルは揶揄うと楽しいのかよくちょっかいを出したり軽口を叩いて慌てさせたりしているが、一方でシスとの関係が円滑になるように仲介したり、真面目ゆえに悩みの多いアルにフォローやアドバイスや時には励ましの言葉をかけたり、と世話を焼くことも多い。

 <吸血鬼(ヴァンパイア)>アメシストスとは百余年来の腐れ縁。どうしようもなく荒れていた自分を正して導いてくれたシスを「人生の恩人」として心の底から慕っており、親しみと敬意をこめて「旦那」と呼んでいるほど。一方、シスも真面目で堅物なため揶揄うと面白いらしく、何かにつけてちょっかいをかけたり囃し立てたりしている(本人としては馬鹿にしているわけではなくじゃれているつもり)。そのためシスから「面倒の具現体」と鬱陶しがられることも。それでもニキは、彼に一生尽くしたいと思っている。

 魔女ネフリティスのことは妹、或いは迷い猫のように見ており非常に可愛がっている。素性の分からないにも関わらず不審がらず自然に接してくれるニキはネフにとっても安心できる相手のようで、口では何かと素っ気なくあしらっているものの一緒にいることが多い。ネフが何者であるかは大方気が付いているが、あえて触れずに見守るにとどめているそうな。また、年齢に反してセクシーな格好の彼女にことあるごとにセクハラを働いてはぶん殴られている。

 精霊であるため人間の食事は必要ない上に食に頓着が無いため、あまり頻繁に飲食はしない。が、一応の好物は東の国の家庭料理であるヨセナベ(=寄せ鍋)。肉・魚・野菜・きのこなど何を入れても美味しいため、たまに適当な食材を集めて一人鍋をすることもあるという。

 どんな摩訶不思議の事象にもけらけら笑っていられるニキだが、唯一暗所・閉所が大の苦手。眠る時は広々とした寝床を確保して蝋燭を灯さないと眠れないという。その代わり、図太いのか何なのか基本的に暗所・閉所や危険地帯でなければどこでも眠れる。

 過去のある出来事をきっかけに人間でなくなった影響で性別そのものが欠如しており、その体には性の象徴も生殖器も備わっていない。しかし<魔法>で体を変性させることで男女どちらにも化けることができる、らしい。

 ニキの両親は、安住の地を求めて世界中を転々とする流浪の民で、遥か東の異国から「ハルモニア」国の僻地の村へ移住してきた二人だった。が、しばし身を置くことにした新天地での暮らしは、何故かことごとく苦難の連続だった。慣れない土地での苦労の多い生活の中、二人はやっと子供を授かった。しかし母親は体が弱く、子をその身に宿したものの、あと少しで生まれるという寸前で死産となってしまう。両親はひどく嘆き悲しみ、生まれてこれなかった小さな我が子を拠点とした場所の外に埋葬した。

 しかし次の日、子を埋めたはずの外から泣き声がした。見れば、土からどうやって這い出たのか、死んだはずの我が子が土まみれになりながら大声で泣いていた。しかもその身には、「黒瑪瑙」の<ミステリアジェムを宿した状態で。

 後から分かったことだが、この一家が拠点とした場所の地中には「黒瑪瑙」が自然発生して長らく眠っており、その「黒瑪瑙」がある土地に死んだ我が子を埋めたため「黒瑪瑙」が反応。子の体に宿り、新たな命を与えたのだった。とにもかくにも、我が子が死から蘇ったことを両親はひどく喜び、子に「死をもはねのける魔除けの黒瑪瑙」という意味を込めて「オニキス」の名を付けた。

 しかし、一家の苦難は終わらなかった。
 ニキはその身に宿した黒瑪瑙の持つ「厄を引き寄せる」力により、目を向けたものの持つ厄を吸着・蓄積・放出する特異体質を得た。けれどもニキは何の力も持たない人間だったため、幼い頃からその力を持て余し、ため込んだ厄を暴発して軽い天変地異を引き起こしたり、作物を不作にすることもあった。
 そのため、ニキは周りの人間から「疫病神」と忌み嫌われ、ひどい迫害を受けることになる。その矛先はニキの両親にも向き、「疫病神を生み出した罪人」と言わんばかりに両親は半ば村八分のような扱いを受けた。それでも両親はニキを奇跡の我が子と愛し続け、大事にし続けた。ニキもそんな両親を心の拠り所にしていたが、反面両親をも巻き込んで不幸にする自分が許せないでいた。

 とはいえ、村人たちからの迫害に耐えかねた一家。「ここには私たちの安息は無い」と結論付けて、予定よりも早く土地から離れることを決め、村人たちに気取られないように準備を進めた。

 一家出立の前日の夜。村人たちがニキたちの家を襲撃し、ニキと両親を捕らえた。一家の逃避行計画は、噂に敏感な村人にはとっくにお見通しであったのだ。
 その村の村長は、ニキたち一家をこの場で処刑することを宣言した。その前に、冥途の土産にと、何故村人たちがニキたち一家を迫害していたのか、その真実を話した。

 曰く、彼らの家の庭に埋まっていた「黒瑪瑙」は、もっと昔の時代にこの土地に蔓延していた「厄」を糧に生まれたものだという。村人たちはその事実を知っており、「黒瑪瑙」が手つかずで在り続ける限りこの土地は安泰だとして「黒瑪瑙」を放置していた。
 しかし、偶然とはいえそれを宿したニキは、「黒瑪瑙」が蓄積した膨大な「厄」を体内に宿すという、「厄」の化身……「疫病神」と言っても過言ではないのだという。両親がニキを生み、死産だったニキを庭に埋めたせいで「黒瑪瑙」はニキを媒介にため込んだ「厄」を放出し、村全体に不幸をもたらした。ゆえに「黒瑪瑙」を宿したニキも、「疫病神を生んだ」両親も咎められた。

 「こんな危険でおぞましい怪物とその親を他の場所に行かせるわけにはいかない。不幸はここで粛清するのだ」
 村長の無慈悲な言葉を合図に、まず両親がニキの目の前で殺された。恐怖と混乱で泣き叫ぶニキも、自身の能力の根源である両目を潰され、生きたまま土に埋められた。

 しかし、彼に宿った「黒瑪瑙」の力は、宿主を再び死なせることはなかった。

 「黒瑪瑙」はニキの身体的危機に反応して、今まで溜め込んだ「厄」の全てをニキの体に沁み込ませた。すると、ニキの潰れたはずの両目は黒瑪瑙の力により異形の色に変わって元に戻り、人間の姿でありながら人間の体ではない何かへと変貌。「黒瑪瑙」はニキを、「厄」が体の隅々まで浸透した本物の「疫病神」……否、<厄神(やくじん)>へと変えた。

 ニキは土から這い出ると、驚き混乱する村人たちに叫んだ。
 「何が粛清だ!何が怪物だ!どちらがそのおぞましい怪物か教えてやる!!」
 村人たちのこれまでの仕打ちに怒り狂ったニキは、体に沁み込んだ「厄」を増幅させ、放出。ニキの復讐心によって悪性を増した「厄」はその地に天変地異を引き寄せ、大きな地割れを起こし、村ごと全てを破壊した。
 ニキは、自分と両親がこれまで受けてきた仕打ちの仕返しを果たしたのだった。

 しかしニキは住む場所も、人間だった自分も、心の拠り所だった両親も、これから生きていく意味も、(よすが)を一度に失った。

 途方に暮れ、各地を転々と彷徨うニキ。「厄」の制御もままならないニキは行く先々で不幸を引き寄せ、いつしか彼は「流浪の疫病神」として知られるようになり、恐れられ、忌み嫌われるようになる。ニキ自身も全てに絶望し、すべてを壊してしまいたいという衝動に任せて、目的もなく破壊行動を行うようになっていた。

 そんな中、彼は「黒い森」へとたどり着く。その奥の屋敷にいたのは一人の<吸血鬼(ヴァンパイア)>の男だった。
アメシストスと名乗る<吸血鬼(ヴァンパイア)>は、衝動で暴れ攻撃してくるニキを力尽くで制圧。そして彼に宿った<ミステリアジェム>の存在とその能力にすぐに気が付いた。

 「お前のその能力は『黒瑪瑙』のなせる力だ。しかし、今のお前には強すぎて制御しきれていない。
  このままではお前は過ちを繰り返し、後悔を重ねるだけだ」
 そう言って、シスはニキの力の根源である両目に封印の<魔法>を施した革製の眼帯を巻いた。体には同じく封印の呪文を記した帯やお札を巻き付け、ニキ自身が「厄」の力を制御できるようになるまで固い封印を施した。

 そうして矯正することで、ニキは「厄」を周囲に振りまくことがなくなり、ため込んだ「厄」は放出する前に自分の魔力や生命力を満たす栄養へと変えられる体質に変わっていった。やがてニキは、それらの封印が無くても自分の意のままに「厄」を吸収・蓄積して保持することができるようになった。

 「おまいさんのおかげだよ。おまいさんはあたしの人生の恩人だ」
 ニキはシスに泣きながら感謝を述べた。 長らくの荒んだ生活で性格こそ少々変質してしまったものの、シスと過ごすうちに荒んでいたニキの心は徐々に穏やかさを取り戻した。ニキはやがてシスを「旦那」と呼んで慕うようになり、長く関係の続く腐れ縁となった。

 ある日、シスと連絡が取れなくなった。
 不審がったニキは「黒い森」へ向かった。そして、シスの屋敷へ立ち入ると、そこには憔悴しきったシスがいた。事情を訪ねると、シスはいつもの凛とした振る舞いからは想像できないほど弱った様子で話し始めた。

 それは、シスが友人と呼んで交流していた人間を誤解から殺してしまい、加えてその魂を取り込んでしまったという何とも悲しい出来事だった。しかも、シスは国家の衛兵たちの襲撃を受けたせいで怪我を負い、顔の右半分や右腕がただれてひどいことになっていた。

 人間に対して慈悲のない吸血鬼として知られるシスが、たった一人の人間を殺したことをひどく悔やんでいたことにニキは驚きを隠せなかったが、シスの嘆きがあまりに悲痛で、何と言葉をかけてやればいいかわからなくて、ニキはシスをなだめるしかなかった。

 「今度はあたしがおまいさんの人生を支えるよ。旦那はあたしの恩人様だからね、おまいさんが望むこたぁ何だってしてやるから」
 それが直接的な解決になるとは思っていなかった。それでも自分を救ってくれたシスを支えたくて、ニキはシスの屋敷に何度も顔を出した。いつか、こんな呪いの塊みたいな自分でも、彼の傷付いた心を癒せる何かを見つけて、手渡せる。その日を切に願って。

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